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2010-09-10

ミニシアターへの導線崩壊現象

先日、友人から教わったブログに、「ミニシアター系の映画の情報が若者に届いていない」という話がありました。
それによりミニシアターの多くが閉鎖され、独立系映画会社の多くが倒産しています(『フラガール』のシネカノンまでもが)。これはネット上の多くの映画紹介サイトがメジャー系に向いてしまい、ミニシアター系映画を紹介する導線がなくなってきたことが挙げられます。
 そこで活躍すべきがマニア的な個人なのですが、今までこうした情報をゲリラ的に流していた個人の方々も、どうやらメジャー系作品の紹介に向いているらしいのです。これは、ブログのアクセス件数などがわかるようになったことに起因しているようです。誰だって多くの人からブログを見てほしいと思うようになり、ブログ会社側もアクセス数で競い合わせるため、マニア層のメジャー指向が強まってしまったようです。確かに「拍手」の数が多いと、ブログにも気合が入りますよね。ちなみに、私がたまに書く絵画と音楽関係のブログは、常に拍手ゼロなのでやめました。誰も望んでいないと、やはりやめるべきだと思うのは、私だけではないはずです。
こうした導線崩壊によりミニシアターへの糧道が絶たれ、本来、マニア的映画ファンになるべき鑑賞眼を持った若者が育たず、皆で『ルーキーズ』や『余命一ヶ月の花嫁』に行ってしまうという文化的衰退現象が起こったのです。
映画というのはガキの頃にどれだけ名作を観ているかによって、その鑑賞眼が養われるので、大人になって突然、ミニシアター系映画に目覚めるのはたいへん難しいのです。映画界にとって、これほど恐ろしき事態はありません。
映画も音楽も本も、すべてが商業的に即効性のある方向に向かいつつあり、若者を育てるのではなく、若者に迎合するようになっています。間違いなく文化は衰退しつつあるのです。ミニシアターや独立系映画会社の閉鎖・倒産はその象徴に過ぎません。若者を育てなかったつけが回り、ニューシネマの頃のように、すでに若者に新しい文化の担い手を期待するのは困難な時代に来ているのです。
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