FC2ブログ

--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2010-10-16

作家稼業の現実Ⅰ(敬称略)

最近、私のような駆け出し作家にも、よく作家や物書きになりたいとおっしゃる方が増えてきました。まあ、人にはどんな才能があるか分からないので、「やめた方がいい」なんて言いませんが、まず冷静に、業界がどのような状況なのか把握してみましょう。
言うまでもなく出版業界は不況です。それも約百人のメガヒット作家により支えられています。彼らの年収は五千万クラスが大半で、億円クラブ(春樹・浅田・東野・宮部・京極・伊坂・佐伯ら)もいますが、この出版不況にあっても、彼らの売り上げは減らず、逆に増えています。「外したくない心理」と「話題性」という蜜が読者を引き寄せるからです。
それではなぜ出版不況なのかというと、文芸だけで言うと、それ以下の層の出す本が全く売れないからなのです。つまり年収一億以上か五百万以下かという人生ゲームのような状況が出版業界を覆っており、この格差社会はどんどん広がっています。
しかも「がんばればいつかは報われる」とならないのがこの業界の厳しさで、がんばりにもタイムリミットがあり、人生の道半ばでゲームオーバーとなった作家が多数、立ち往生しています。
それが、いわゆる中堅作家と呼ばれる人たちです。
 新人や若手だと、何となく無尽蔵の可能性を秘めている気がして、読者の食指はまだ伸びるのですが、離陸(デビュー)してから五年で高度(固定読者数)を稼げなかった作家はSlow Deathを待つだけとなります。
つまり、作品数が多いと新しい読者はなかなか寄り付けず(「どこから読めばいいの」「好きになっても全部読めないや」とか)、「ここまでで大ブレイクしていないのだからそれなりなのでは」といった先入観が購読意欲を減退させるからです。
しかも、新人や若手だといろいろメディアに紹介される機会も多いのですが、中堅作家になると、なかなか紹介の機会に恵まれず、乾坤一擲の名作を書き上げても、さして売れず、賞の候補にさえなれません。
 億万長者か貧乏農場送りかは、デビューしてから五年か十作くらいが岐路となります。それまでにベストセラー作家に”上がり”できなかった場合、「本は出せても売れない」状況が続き、じり貧になるしかないのです。ちなみに、私の場合もメジャーデビュー四年目で、文芸は六作目ですので、もう待ったなしです。
(この続きはまた明日)
スポンサーサイト
プロフィール

伊東潤

Author:伊東潤
作家伊東潤のブログへようこそ!

【最近の作品】
『巨鯨の海』
『王になろうとした男』
『峠越え』
『天地雷動』
『野望の憑依者』
『池田屋乱刃』
『死んでたまるか』
ホームページ
http://quasar.ne.jp/CCP026.html

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。