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2010-12-28

2010を振り返って

今年も、一年を振り返る時期が来てしまいました。今年は、四六版単行本二作、「小説宝石」向け短編四作、「KENZAN!」向け長編一作、「小説現代」向け短編一作という実績でした。

単行本二作
『戦国鬼譚 惨』(講談社)
『幻海 The Legend of Ocean』(光文社)

「小説宝石」(光文社)向け短編四作
『見えすぎた物見』
『椿の咲く寺』
『鯨のくる城』
『城を噛ませた男』

「KENZAN!」(講談社)向け長編一作
『戦国鎌倉悲譚』

「小説現代」(講談社)向け短編一作
『毒蛾に刺された男』

どれも、個人的には満足のゆく作品ばかりでしたが、少なくとも、書き下ろし長編の単行本を、もう一作は出したかったと思っています。
五月に出た『戦国鬼譚 惨』は、たいへん好評を博しました。とくに八重洲ブックセンターの七月の単月度売上冊数で、全国的にピークを迎えていた『天地明察』を振り切り、トップを飾ったことは、今年、最大の喜びでした。ビジネスマンのシニア層が、いかにシリアスな歴史小説を求めているか、これでわかりました。
一方、六月に出した『幻海 The Legend of Ocean』は、現在のところ、『惨』ほど売れてはいませんが、読了した方にはとにかく好評でした。古くからの読者の方々からも、「最高傑作」という賛辞を、多くいただきましたし、読者の方々のやっているブログやレビューなどでも絶賛されていました。NHKの「BSブックレビュー」でも、取り上げられました。
いずれにしても、『戦国鬼譚 惨』『幻海 The Legend of Ocean』ともに、プロの書評家の方々から絶賛されたことは、自分の向かおうとしている方向が間違ってはいないのだという確信につながりました。
短編については、『戦国奇譚 首』所収の諸編のように、フィクション性が高く、コンゲーム(どんでん返し)や逆転劇に持っていくケースと、『戦国鬼譚 惨』所収の諸編のように、史実に新たな解釈を加え、物語を展開していくケースに分かれます。
今年、「小説宝石」に連載したシリーズで言えば、前者が『椿の咲く寺』と『鯨のくる城』で、『見えすぎた物見』と『城を噛ませた男』が後者の分類に入るものでした。今後も、バランスよくこのパターンを踏襲していくつもりです。このシリーズは、来春に掲載予定の『江雪左文字』で完結し、近いうちに、光文社から単行本として発売される予定です。
また十一月に、時代・歴史小説専門誌の「KENZAN!」(講談社)に、長編『戦国鎌倉悲譚』を一挙掲載いただいたことは、初めて主役の舞台を踏む俳優のような気分でした。この作品は、本格歴史小説という形態を保ちつつ、これまで以上に、人間心理の内面に斬り込んだ意欲作です。つまり、歴史小説の面白さを維持しつつ、いかに純文学の風合い(テイスト)を出していくかという、一つの挑戦でした。歴史小説と冒険小説の融合(『幻海』)に続き、歴史小説と純文学の融合を目指した作品です。こちらも、近いうちに、講談社から単行本として発売される予定です。

さらに年末ぎりぎりで、「小説現代」向けとしては初めての作品となる『毒蛾に刺された男』を発表できたことも、大きな収穫でした。この作品は、あまり日数がない中で依頼され、ゼロからアイデアを搾り出した作品だけに、うまく書けた時の喜びはひとしおでした。「好色時代小説特集」というテーマがありましたが、賎ヶ岳合戦の新解釈とスリリングな展開は、おなじみのパターンです(笑)。「好色」や「官能」部分については、今後(or 永遠)の課題です(笑)。
ということで、早いもので、今年も一年が終わろうとしています。来年の抱負は新年のブログで発表させていただきます。
今年一年、応援いただき、心から御礼申し上げます。
皆様にとり、2011が幸多き年になるよう、お祈りいたしております。
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プロフィール

伊東潤

Author:伊東潤
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【最近の作品】
『巨鯨の海』
『王になろうとした男』
『峠越え』
『天地雷動』
『野望の憑依者』
『池田屋乱刃』
『死んでたまるか』
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