FC2ブログ

2011-06-02

切所を見極める

すいません。
あいかわらずネット書店様の在庫が底をついているようですが、そうした場合、リアル書店様から買っていただくに越したことはありません。
あまりに当たり前なので、そう書かなかったのですが、ご指摘があり、誤解を受けたようなので、あえて書いておきます。

「お近くのリアル書店様でお求め下さい」

さて、せっかく「ブログの記事を書く」を開いたので、三日連続となりますが、よもやま話でも。

専業作家になって丸二年が経ちました。子供が二人もいて、最も教育費がかかる時期でもあり、こんな勝負は普通、絶対にかけないはずですが、私は「人生には、必ず勝負所が来る」という信念を以前から持っており、思い切ってキャリア・チェンジに踏み切りました。
この転身が失敗すれば、すべての人生設計が狂い、家族にまで迷惑を及ぼすことにつながります。
ただ、「人生において最も大切なことは何か」と問われれば、私は「切所を見極めること」と答えます。切所とは勝負所のことです。
リーマンシッョク以来、景気の急激な悪化により、本業のコンサルタント契約が立て続けに切られたことはありますが、それでも豊富な人脈があるので、探せば仕事は見つかったはずです。
なぜそうしなかったかと言うと、「流れがそうなっていた」としか答えられません。要するに巨視的観点から、そうした「流れ」を察したのです。
「流れ」に従うことで、さらなる運も引き寄せることになります。ここで「流れ」に逆らうと、本来もたらされるはずの運も消えてしまいます。
怖いのは、それに気づかないことです。人は一つの人生しか歩めず、別の道がどうなっていたか検証できないため、結局、自分の選んだ道は「これでよかったんだ」となり、「人生に悔いなし」と自分に言い聞かせてしまうのです。
以前にいた外資系大手企業でも、辞めた人間は「辞めて正解」と言い、辞めなかった人間は「辞めなくてよかった」と口をそろえます。
辞めて正解か辞めなくてよかったのかは、神のみぞ知ることです。どちらの道が正しいかを見極めることはできませんが、「流れ」を感じ取る、つまり「切所を見極める」ことはできるはずです。
それゆえ、安定した生活を営んでいる方が専業作家に転じることを、私は頭から否定しません。もちろん自らの「引き出し(才能と経験)」との対話は必要ですが、「流れ」が来ていると感じたら、勝負に出るのも手だと思います。ただし退路は断ってね(笑)。
実は、私もこの5/31に自分の会社を閉め(清算結了と言います)、退路を断ちました。
なぜ退路を断つべきかは、説明する必要もありませんね。
信長、光秀、秀吉、家康という四人の天下人は、それぞれ切所で勝負をかけたおかげで、天下を手にしました。信長の桶狭間と上洛、光秀の本能寺、秀吉の大返し、家康の関ヶ原を見ればそれは明らかです。秀吉に至っては、姫路城に蓄財していた金銀財宝をすべて配下に分け与えて退路を断つという徹底ぶりです。家康は安全運転を心がけ、勝負をかけていないように見えますが、よく調べると、天正壬午の乱や関ヶ原における前進は、切所を見極めた男にだけできる捨て身の作戦です。
これに反し、朝倉義景、北条氏政、毛利輝元らはどうでしょうか。いかに持っている物が大きくても、勝負をかけないで安全運転を心がけたので、みんなジリ貧になりました。これは切所で勝負をかけられなかったため、運が逃げていったのです。
尤も、松永弾正のような事例もあるので、切所で勝負をかけた人が全員、成功するとは限りません。光秀も結局、失敗しました。また前田利家のように、勝負から逃げ続けて、うまく大身になれた人もいます。
これから先、私もどうなるかわかりませんが、せいぜい光秀や弾正にならないようがんばります(笑)。
スポンサーサイト



プロフィール

伊東潤

Author:伊東潤
作家伊東潤のブログへようこそ!

【最近の作品】
『巨鯨の海』
『王になろうとした男』
『峠越え』
『天地雷動』
『野望の憑依者』
『池田屋乱刃』
『死んでたまるか』
ホームページ
http://quasar.ne.jp/CCP026.html

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード