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2011-12-18

今年の総括【第六回】『城を嚙ませた男』

城を噛ませた男カバー

短編集を出すたびに、なぜか「もう、これ以上のものは書けないかもしれない」という不安に駆られます。これは長編にはないことなので、不思議な思いがします。
短編ならではの「どんでん返し」や「カタルシス」を別の短編で再現することが、いかにたいへんかを、何とはなしに感じるのでしょうね。
処女短編集『疾き雲のごとく』の時も、『戦国無常 首獲り』の時も、『戦国鬼譚 惨』の時もそうでしたが、毎回、同じ思いに囚われました。
それでも、徐々に高くなるハードルを、今回も楽々クリアできた気がします。
今回は『戦国無常 首獲り』『戦国鬼譚 惨』で行ったような、いくつもの短編を同じ色調や文体で統一することをやめました。
これは連作短編のお作法の一つなのですが、それを知らない読者から、ネットなどで「みんな同じような話」と揶揄されたので、あえて「同じような話」と感じられないよう工夫しました(作家というのは、あらゆるリテラシー層に目配りした上で、それぞれに満足してもらわねばなりません)。
こうした努力により、『シロカマ男』は多様性に富む短編集となりました。
しかも、それぞれの短編ごとに「どんでん返し」や「カタルシス」を盛り込みましたので、通り一遍の短編集ではありません。
2011年の掉尾を飾る自信作『城を嚙ませた男』を、ぜひご一読いただきたいと思っております。
ちなみに、『見えすぎた物見』において、物見が見た風景はこんな感じです。

唐沢山城縮小版
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伊東潤

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