FC2ブログ

2012-03-08

『疾き雲のごとく』文庫版発売間近

疾き雲のごとく(帯付き)1

大激戦でしたが、なでしこ負けちゃいましたね。
鮫ちゃんを後半も投入しておけば、一点は少なかった気がします。
それゆえ五輪では大丈夫。
勝てます。

2009年に宮帯出版から刊行したマイナー時代最後の作品『疾き雲のごとく』が文庫化され、3/16に講談社から発売されます。
初めて書いた短編集であり、個人的には思い出深いものがあります。
今回も最新技術を駆使して文庫用リマスターを施しましたので、ストーリー展開は変わらぬものの、単行本とは別物の仕上がりとなっています。
今回のデジタル・リマスタリング化の肝は、「史実の叙述を極限まで削り取っても、ストーリーのダイナミズムが失われないか」という点でした。
いわばノイズ・リダクションです。
これはたいへんな作業となりました。
室町時代末期の関東という難しい時代や地域でもあり、史実の叙述を全くなくしてしまうと、前後関係が分からなくなるので、それを凝縮という形で短くし、人名や地名も最小限にしました。
つまり「ストーリーを楽しんでもらう」ことを主眼に置き、史実の理解を後景に退かせたことになります。
以前にも書きましたが、文庫化に際して留意する点は、読者が単行本と異なる環境で読書することを念頭に置くことです。
つまり家で机に座って読む単行本であれば、ある程度、許される史実の叙述や地理的関係の叙述も、電車の中での読書を前提とした文庫版の場合、極限まで削る必要があるのです。
言い換えれば、単行本読者には情報性という点でのサービスも必要ですが、文庫版では、情報性の過多によって物語の流れが阻害されることを避けねばならないということです。
苦労しましたが、リマスターはうまくいったと思います。
混沌とした関東平野に静謐をもたらすべく、知恵だけを武器に、たた一人で守旧勢力に立ち向かう男と、良かれ悪しかれ、彼のために人生を変えられていく武将たちの姿を、心ゆくまでお楽しみ下さい。
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

伊東潤

Author:伊東潤
作家伊東潤のブログへようこそ!

【最近の作品】
『巨鯨の海』
『王になろうとした男』
『峠越え』
『天地雷動』
『野望の憑依者』
『池田屋乱刃』
『死んでたまるか』
ホームページ
http://quasar.ne.jp/CCP026.html

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード