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2010-08-10

「カポディモンテ美術館展」に行ってきました

アンテアの肖像

国立西洋美術館で開催中の「カポディモンテ美術館展」に行ってきました。

今回の展示の主賓のアンテアは、多くの展示品に囲まれて美術館の中央に堂々と立っていました。その真摯で一途な瞳は、三十年前に画集を見た時と何ら変わりませんでした。
むろん、ほかの展示品がかすむほどのパルミジャニーノの完璧な描写力に脱帽です。カラヴァッジョ的な光と影を描く場合、大きい絵であればあるほど、光の差す角度を正確に描写することは困難になります。時間の経過とともに太陽の角度が変わるからですね。ところが天才や職人はミスしません。完璧な照射角度をキープします。
 前掛けのようなレースの軽い質感と衣服の重厚感の違いも、生で見ることではっきりとわかりました。こうした点は画集では分からないですね。
また、右肩を幾分か前に出し左半身を引き加減で、さらに手袋をしてない左手を物言いたげに首飾りに絡める構図は、自制・貞淑・逡巡・つつましさなどを表していると言われていますが、少し離れてみると、その感情表現がよくわかります。これは、顔は無表情にもかかわらず、体は情感豊かというマニエリスムならではの技巧的特色です。
 近接してテクを見、少し離れて画家の表現したいものを感じる、だから、生で見ないと絵の価値はわからないのです。
ここには永遠の美が密封されています。
眼福でした。

ということで、グッズ買いまくり状態で3000円近く散財しました(笑)。
アンテア様、永遠に愛しております。
いつの日か、ナポリのカポディモンテ美術館で再会したいと思っております。

アンテア縮小画像
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